Math Problem Statement

見分けのつかない袋が 3 つある. 袋1 には赤玉と白玉が 3 : 1 の割合で,袋2 には 1 : 3 の割合で,袋3 には 1 : 1 で入っている.

1 つの袋を無作為に選び,その中から 1 つ玉を取り出したところ,赤玉だった. その後,取り出した玉を元の袋に戻してよくかき混ぜ,その袋から 1 つ玉を取り出すという作業を 2 回繰り返した. 2 回目も 3 回目も取り出した玉の色は赤だった.

このとき,(1) 2 回目 および (2) 3 回目の玉の取り出し終了時点での 袋1 の事後確率を求めよ.

解答は分数でも少数でもよい. 小数で解答する場合は,小数点以下第3位までを解答すること(第4位以下を四捨五入).

Solution

まず、この問題はベイズの定理を用いて袋1が選ばれている事後確率を求める問題です。1回目の赤玉が出たときの事後確率を求め、次にその事後確率を基にして2回目と3回目の赤玉が出たときの確率を順次計算していきます。

問題の整理

  • 袋1には赤玉と白玉が「3:1」の割合、袋2には「1:3」の割合、袋3には「1:1」の割合で入っています。
  • 袋は一様に選ばれるため、各袋が選ばれる確率は 13\frac{1}{3} です。
  • 赤玉を3回連続で取り出したという条件で、袋1が選ばれている確率を2回目、3回目のそれぞれで求めます。

1回目の事後確率

赤玉が出る確率

1回目に赤玉を取り出す確率を袋ごとに計算します。

  1. 袋1の赤玉を取り出す確率: 34\frac{3}{4}
  2. 袋2の赤玉を取り出す確率: 14\frac{1}{4}
  3. 袋3の赤玉を取り出す確率: 12\frac{1}{2}

赤玉が出る全体の確率は次のように求められます。 P(赤玉)=13×34+13×14+13×12=312+112+212=612=12P(\text{赤玉}) = \frac{1}{3} \times \frac{3}{4} + \frac{1}{3} \times \frac{1}{4} + \frac{1}{3} \times \frac{1}{2} = \frac{3}{12} + \frac{1}{12} + \frac{2}{12} = \frac{6}{12} = \frac{1}{2}

1回目終了時点での事後確率

袋1が選ばれている事後確率を P(袋1赤玉)P(\text{袋1}|\text{赤玉}) として計算します。ベイズの定理により、 P(袋1赤玉)=P(赤玉袋1)×P(袋1)P(赤玉)=34×1312=31212=36=12P(\text{袋1}|\text{赤玉}) = \frac{P(\text{赤玉}|\text{袋1}) \times P(\text{袋1})}{P(\text{赤玉})} = \frac{\frac{3}{4} \times \frac{1}{3}}{\frac{1}{2}} = \frac{\frac{3}{12}}{\frac{1}{2}} = \frac{3}{6} = \frac{1}{2}

よって、1回目の赤玉の結果の後、袋1が選ばれている確率は 12\frac{1}{2} です。

2回目の事後確率

2回目も赤玉を取り出したという条件を考慮して、再度ベイズの定理を適用します。

条件付き確率

1回目終了時点で袋1が選ばれている確率は 12\frac{1}{2} であり、この状態で2回目も赤玉が出る確率を計算します。

  • 袋1が選ばれている場合、2回目も赤玉が出る確率は 34\frac{3}{4}
  • 袋2が選ばれている場合、2回目も赤玉が出る確率は 14\frac{1}{4}
  • 袋3が選ばれている場合、2回目も赤玉が出る確率は 12\frac{1}{2}

2回目も赤玉が出る確率(全体の確率)は次のようになります。 P(赤玉1回目も赤玉)=12×34+14×14+14×12=38+116+216=38+316=916P(\text{赤玉}|\text{1回目も赤玉}) = \frac{1}{2} \times \frac{3}{4} + \frac{1}{4} \times \frac{1}{4} + \frac{1}{4} \times \frac{1}{2} = \frac{3}{8} + \frac{1}{16} + \frac{2}{16} = \frac{3}{8} + \frac{3}{16} = \frac{9}{16}

2回目終了時点での事後確率

2回目の赤玉の結果の後、袋1が選ばれている事後確率 P(袋12回目も赤玉)P(\text{袋1}|\text{2回目も赤玉}) は次のように計算されます。 P(袋12回目も赤玉)=P(赤玉袋1)×P(袋11回目も赤玉)P(赤玉1回目も赤玉)=34×12916=38916=69=23P(\text{袋1}|\text{2回目も赤玉}) = \frac{P(\text{赤玉}|\text{袋1}) \times P(\text{袋1}|\text{1回目も赤玉})}{P(\text{赤玉}|\text{1回目も赤玉})} = \frac{\frac{3}{4} \times \frac{1}{2}}{\frac{9}{16}} = \frac{\frac{3}{8}}{\frac{9}{16}} = \frac{6}{9} = \frac{2}{3}

よって、2回目の赤玉の結果の後、袋1が選ばれている確率は 23\frac{2}{3} です。

3回目の事後確率

最後に、3回目も赤玉を取り出した条件を用いて袋1が選ばれている事後確率を計算します。

条件付き確率

2回目終了時点で袋1が選ばれている確率は 23\frac{2}{3} であり、この状態で3回目も赤玉が出る確率を計算します。

  • 袋1が選ばれている場合、3回目も赤玉が出る確率は 34\frac{3}{4}
  • 袋2が選ばれている場合、3回目も赤玉が出る確率は 14\frac{1}{4}
  • 袋3が選ばれている場合、3回目も赤玉が出る確率は 12\frac{1}{2}

3回目も赤玉が出る確率(全体の確率)は次のようになります。 P(赤玉2回目も赤玉)=23×34+16×14+16×12=612+124+224=1224+324=1524=58P(\text{赤玉}|\text{2回目も赤玉}) = \frac{2}{3} \times \frac{3}{4} + \frac{1}{6} \times \frac{1}{4} + \frac{1}{6} \times \frac{1}{2} = \frac{6}{12} + \frac{1}{24} + \frac{2}{24} = \frac{12}{24} + \frac{3}{24} = \frac{15}{24} = \frac{5}{8}

3回目終了時点での事後確率

3回目の赤玉の結果の後、袋1が選ばれている事後確率 P(袋13回目も赤玉)P(\text{袋1}|\text{3回目も赤玉}) は次のように計算されます。 P(袋13回目も赤玉)=P(赤玉袋1)×P(袋12回目も赤玉)P(赤玉2回目も赤玉)=34×2358=61258=1620=45P(\text{袋1}|\text{3回目も赤玉}) = \frac{P(\text{赤玉}|\text{袋1}) \times P(\text{袋1}|\text{2回目も赤玉})}{P(\text{赤玉}|\text{2回目も赤玉})} = \frac{\frac{3}{4} \times \frac{2}{3}}{\frac{5}{8}} = \frac{\frac{6}{12}}{\frac{5}{8}} = \frac{16}{20} = \frac{4}{5}

結果

  • (1) 2回目の赤玉を引いた後の袋1の事後確率は 23\frac{2}{3} です。
  • (2) 3回目の赤玉を引いた後の袋1の事後確率は 45\frac{4}{5} または小数で 0.800 です。

他に質問があれば教えてくださいね。また関連する質問を次に挙げます。

  1. ベイズの定理の基本的な考え方は何ですか?
  2. 条件付き確率の応用例は他にどのようなものがありますか?
  3. 同様の問題で青玉がある場合、確率計算はどう変わりますか?
  4. 状況が異なる場合(例えば袋の数が4つの場合)、ベイズの定理をどう適用しますか?
  5. 確率を分数で表すときと小数で表すときのメリット・デメリットは?

Tip: ベイズの定理では「事前確率」を「条件付き確

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Bayes' Theorem
Conditional Probability

Formulas

P(A|B) = (P(B|A) * P(A)) / P(B)
Total probability formula: P(B) = P(B|A1) * P(A1) + P(B|A2) * P(A2) + ...

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