Math Problem Statement

整式 P(x)と実数 x,y に対して、Q(x,y)は P(x)-P(y)=(x-y)Q(x,y)を満たすとする。 このとき以下の問いに答えなさい。 (1)P(x)=x²のとき、Q(x,x)を求めなさい。 (2)nは 3 以上の自然数とする。P(x)=x^nのとき、Q(x,x)を求めなさい。 (3)nは 3 以上の自然数とし、P(x)は x のn次式であるとする。実数aが方程式 P(x)=0 の 2 重解ならば、Q(a,a)=0 を満たすことを示しなさい。

Solution

問題文の条件から、整式 P(x)P(x) に対して P(x)P(y)=(xy)Q(x,y)P(x) - P(y) = (x - y) Q(x, y) が成り立つとします。この式を元に、与えられた問いを順番に解いていきます。

(1) P(x)=x2P(x) = x^2 のとき、 Q(x,x)Q(x, x) を求めなさい。

まず、P(x)=x2P(x) = x^2 を代入して、元の条件式を整理します。

P(x)P(y)=x2y2=(xy)(x+y)P(x) - P(y) = x^2 - y^2 = (x - y)(x + y)

一方、条件式 P(x)P(y)=(xy)Q(x,y)P(x) - P(y) = (x - y) Q(x, y) から、両辺を比較すると

(xy)(x+y)=(xy)Q(x,y)(x - y)(x + y) = (x - y) Q(x, y)

xyx \neq y のときは、両辺を xyx - y で割ることができ、次のようになります。

Q(x,y)=x+yQ(x, y) = x + y

この式を x=yx = y のときに適用すると、

Q(x,x)=x+x=2xQ(x, x) = x + x = 2x

よって、P(x)=x2P(x) = x^2 のとき、Q(x,x)=2xQ(x, x) = 2x です。


(2) P(x)=xnP(x) = x^nn3n \geq 3)のとき、Q(x,x)Q(x, x) を求めなさい。

次に P(x)=xnP(x) = x^n として、条件式に代入します。

P(x)P(y)=xnynP(x) - P(y) = x^n - y^n

これを因数分解すると、次のようになります。

xnyn=(xy)(xn1+xn2y++yn1)x^n - y^n = (x - y)(x^{n-1} + x^{n-2}y + \cdots + y^{n-1})

一方、条件式より

P(x)P(y)=(xy)Q(x,y)P(x) - P(y) = (x - y) Q(x, y)

これを比較すると、

Q(x,y)=xn1+xn2y++yn1Q(x, y) = x^{n-1} + x^{n-2}y + \cdots + y^{n-1}

ここで x=yx = y のとき、この式は次のようになります。

Q(x,x)=xn1+xn2x++xn1=nxn1Q(x, x) = x^{n-1} + x^{n-2}x + \cdots + x^{n-1} = n x^{n-1}

よって、P(x)=xnP(x) = x^n のとき、Q(x,x)=nxn1Q(x, x) = n x^{n-1} です。


(3) n3n \geq 3 で、P(x)P(x)xxnn 次式とし、実数 aa が方程式 P(x)=0P(x) = 0 の 2 重解ならば、Q(a,a)=0Q(a, a) = 0 を満たすことを示しなさい。

aa が 2 重解であるということは、P(x)P(x) は次のように表せることを意味します。

P(x)=(xa)2R(x)P(x) = (x - a)^2 R(x)

ここで R(x)R(x)x=ax = a で 0 とならない多項式です。P(x)P(y)P(x) - P(y) を考えると、

P(x)P(y)=((xa)2R(x))((ya)2R(y))P(x) - P(y) = \left( (x - a)^2 R(x) \right) - \left( (y - a)^2 R(y) \right)

これを条件式 P(x)P(y)=(xy)Q(x,y)P(x) - P(y) = (x - y) Q(x, y) と比較します。x=y=ax = y = a のとき、

P(x)=(xa)2R(x)=0P(x) = (x - a)^2 R(x) = 0

よって P(a)=0P(a) = 0 です。また、P(x)P(y)P(x) - P(y)x=y=ax = y = a のとき両辺が 0 になります。

次に P(x)P(y)=(xy)Q(x,y)P(x) - P(y) = (x - y) Q(x, y) の右辺も x=y=ax = y = a で 0 になるためには、Q(a,a)=0Q(a, a) = 0 である必要があります。

これにより、Q(a,a)=0Q(a, a) = 0 が示されました。


質問リスト

  1. Q(x,y)Q(x, y) の一般的な形はどのようになりますか?
  2. P(x)=x3P(x) = x^3 の場合、具体的な Q(x,x)Q(x, x) を求めるプロセスを説明してください。
  3. 2 重解を持つ多項式の性質について、さらに詳しく説明してください。
  4. 多重解を持たない場合でも、Q(x,x)Q(x, x) はどのように変化しますか?
  5. P(x)P(x)xx の 4 次式の場合、同様の手順で Q(x,x)Q(x, x) を求めてください。

ワンポイントアドバイス

多項式の因数分解を利用すると、複雑な式もシンプルに整理できるので、常に因数分解を試みる習慣を持つと良いでしょう。

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Math Problem Analysis

Mathematical Concepts

Polynomial Functions
Algebra
Roots of Equations

Formulas

P(x) - P(y) = (x - y)Q(x, y)
x^n - y^n = (x - y)(x^{n-1} + x^{n-2}y + ... + y^{n-1})

Theorems

Factorization of Polynomials
Multiplicity of Roots

Suitable Grade Level

Grades 11-12 or higher (Advanced Algebra)