Solution
解答
累次積分の計算を行います。
(a)
∫01∫02(x−y)2dxdy
- 内側の積分(xに関する積分)
∫02(x−y)2dx
展開すると、
(x−y)2=x2−2xy+y2
よって、
∫02(x2−2xy+y2)dx=∫02x2dx−2y∫02xdx+y2∫021dx
個別に計算すると:
- ∫02x2dx=[3x3]02=38
- ∫02xdx=[2x2]02=2
- ∫021dx=[x]02=2
これを組み合わせると:
∫02(x−y)2dx=38−2y(2)+y2(2)=38−4y+2y2
- 外側の積分(yに関する積分)
次に、
∫01(38−4y+2y2)dy
を計算します。個別に積分すると:
- ∫0138dy=38y01=38
- ∫01−4ydy=−2y201=−2
- ∫012y2dy=32y301=32
これらを足し合わせると:
∫01∫02(x−y)2dxdy=38−2+32=2
答え:(a) 2
(b)
∫02∫y1(1+x2)22dxdy
- 内側の積分(xに関する積分)
∫y1(1+x2)22dx
(1+x2)21 の不定積分は、特殊な形で以下の結果が知られています:
∫(1+x2)21dx=2(1+x2)x+C
よって、
∫y1(1+x2)22dx=[1+x2x]y1
これを計算すると:
1+11−1+y2y=21−1+y2y
- 外側の積分(yに関する積分)
次に、
∫02(21−1+y2y)dy
を計算します。個別に計算すると:
- ∫0221dy=21∫021dy=21⋅2=1
- ∫021+y2ydy は置換積分を使います。置換 u=1+y2, du=2ydy とすると:
範囲:y=0→u=1,y=2→u=5
よって:
∫021+y2ydy=21∫15u1du=21lnu15
=21(ln5−ln1)=21ln5
これらを組み合わせると:
∫02∫y1(1+x2)22dxdy=1−21ln5
答え:(b) 1−21ln5
まとめ:
(a) 2
(b) 1−21ln5
質問に対する理解を深めるための関連問題:
- 累次積分と反復積分の違いを説明できますか?
- 不定積分における特別な形(例:(1+x2)n)の計算方法を理解していますか?
- 累次積分の順序を入れ替える方法を知っていますか?
- 面積や体積計算における累次積分の実用例を挙げられますか?
- 置換積分の他の応用例を説明できますか?
Tip: 累次積分では積分範囲をしっかり確認し、変数の依存関係に注意を払うことが重要です。